ボクシングWBA世界バンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が「自己最速」の間隔でスパーリングを開始した。

 12日、横浜市の大橋ジムで、同門となる日本ユース初代フェザー級王者で現日本同級11位溜田剛士(25)と4回のスパーリングを消化した。5月25日に10年間無敗で4年間王座を守ってきたV5王者ジェイミー・マクドネル(英国)を1回TKOで下し、国内最速の3階級制覇を成し遂げてから、わずか18日後となる。井上は「一番オフが短かったかも」と言えば、師匠の大橋秀行会長(53)も「こんなに早くスパーリングを開始するのは異例ですよ」と目を見張るロケットスタートとなった。

 既に参戦を表明する賞金争奪の最強選手決定トーナメント、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)は今秋から開幕予定。井上は「ダメージもないし、次(WBSS)が決まっているから」と早期スパーリング開始の意図を明かした。既に動きのキレが良く、大橋会長は「調子も良いし明日にでも試合ができるよね」と“モンスター”の愛称らしい調整ぶりに驚いていた。