初代クルーザー級王者のシナ・カリミアン(30=イラン)が25日、都内で会見し、決勝の舞台裏を明かすとともに戴冠の喜びを新たにした。

カリミアンは前日、さいたまスーパーアリーナで行われた「K-1 WGP 2018」(日刊スポーツ新聞社後援)の同級王座決定トーナメントで優勝、新設されたタイトルを獲得した。決勝はブバッカ・エル・バクーリ(24=モロッコ)に2-0で判定勝ちした。

3試合での激闘を物語るように、大きく腫らした目をサングラスで隠して会見に現れたカリミアン。決勝のリングに上がった時点で左目はふさがり、右頬も腫れ上がった状態で「決勝戦の前は身体がボロボロで、試合をやる気持ちがなかった。でもウィラサクレック会長やみんなに励まされて、なんとか試合をやることができた」と告白した。そして、「心で負けないと決めて、最後まであきらめないで戦った」と試合を振り返り「K-1のベルトを巻くという夢がかなって信じられないくらいうれしい」と喜びを語った。

試合前に紹介されたイランでプロの格闘技が認められていない点に触れ、「だから我々は外国で試合をするしかない。イランには若くて強い選手が山ほどいるので、もし時間があったら彼らにも日本で戦うチャンスを与えたい」とチャンピオンらしいコメントで締めくくった。