10月7日に横浜アリーナで4度目の防衛戦を控えるボクシングのWBC世界ライトフライ級王者拳四朗(26=BMB)が29日、出稽古先となる都内の三迫ジムで練習を公開した。元IBF世界同級王者で現WBC同級6位ミラン・メリンド(30=フィリピン)を挑戦者に迎える拳四朗は、日本同級1位堀川謙一(三迫)と2回のスパーリングなどを公開し、軽快な動きをみせた。

後援者から定価で580万円という酸素カプセルの提供を受け「三迫ジムさんの許可を得て」(寺地永会長)、2日前から同ジム入り口に設置した。金額を知って「車を買えますよね」と驚く拳四朗は「入って今は元気ですね。以前から酸素カプセルには入っていましたが、(体は)良くなるので練習後に入るようにしています」と感謝した。

またスムーズに減量するため、体脂肪率のチェックも開始したことも明かした。当初は11%だったが、朝のロードワークと練習後にもジムで1時間程度走って有酸素運動を増やして現在は7~8%まで下げたという。6%程度が目標で「面倒くさがりですけど減量のためなので」と前向きに取り組んでいる。

現在、日本の現役世界王者5人の中では最多となる3度の防衛に成功中。拳四朗は「まだ3回だから何も思わない。長くいけたらとは思います。10回ぐらいはいきたいですね」と自然体で口にした。同じライトフライ級で、WBA同級王者具志堅用高氏が成し遂げた13度防衛が日本記録となるため「抜けたらいいですよね」と将来的な展望も口にした。また寺地会長も「今の世界ランキンクの中で元王者クラスはメリンドぐらい。これをクリアすれば、長期政権も見えてくる」と試合を位置付けていた。