東日本ボクシング協会会長に、元WBA世界フライ級王者の花形ジム花形進会長(72)が就任することが14日、明らかになった。

現会長のワタナベジム渡辺均会長(69)は1期で退任する。花形会長は28日の総会で承認を受け、13代目の日本プロボクシング協会会長も兼任する。任期は4月1日から3年。

15年までは原田政彦氏が6期、大橋秀行氏が3期会長を務めた。元世界王者をトップの看板にという意見が根強かった。そこで神奈川県内のジムで構成する拳志会を中心に、同会会長の気さくで温厚な花形会長擁立に動きだした。本人も恩返しと応えることを決断した。74年に国内最多5度目の挑戦で、日本人13人目の世界王者になった。プロデビューから約11年、62戦目で奪取と努力の人。85年にはジムを開き、00年には星野敬太郎が世界王座を獲得。日本では初めて師弟で世界王者となった。

渡辺会長は続投も視野にあったが、選挙は回避の考えから退任する。栃木から都内に移転して世界王者を3人育て、周囲の勧めで16年に会長となった。WBOアジア太平洋王座を公認して世界への道を広げ、プロアマ正常化などで役目は果たせたとしている。

◆花形進(はながた・すすむ)1947年(昭22)1月21日、横浜市生まれ。横浜協栄ジムに入門し、63年にプロデビュー。69、71、72、73年と大場政夫らに世界挑戦は失敗。74年にチャチャイ(タイ)に再挑戦で世界王座を獲得した。初防衛失敗後の75、76年にも世界挑戦するが失敗して引退。通算41勝(7KO)16敗8分け。