ボクシング日本スーパーライト級王者井上浩樹(27=大橋)が英グラスゴー遠征効果で初防衛成功を狙う。

7月1日、東京・後楽園ホールで同級8位池田竜司(24=竹原&畑山)とV1戦を控え、6月30日に都内の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、井上はリミット(63.5キロ)、池田は200グラム少ない63・3キロでクリアした。

今年4月に同王座奪取後、5月にはいとこのWBA・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(26=大橋)のワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)準決勝をサポートするため、一緒に英グラスゴーに遠征。バンタム級とダブル世界戦だったスーパーライト級WBSS準決勝を視察した。IBF同級3位のジョシュ・テイラー(英国)が同王者イバン・バランチク(ベラルーシ)に判定勝ちし、王座獲得した瞬間を見届けた。

井上は「ボクの足りないところをたくさん持っていた。自分ならこうするけれど、スタミナが持たないだろうなと思った動きを(テイラーは)最後までしていた。世界とはこういうものだと思いました」と振り返る。帰国後はスタミナ強化のために水泳トレなども導入し、ボクシングに対する姿勢にも変化があった。井上は「大橋(秀行)会長に『この間の試合をみて刺激を受けたな。単純だな』と言われて。本当に会長の言うとおりで。図星です」と触発されたという。

「コンディションはバッチリ。インパクトのあるボクシングを目指したい。上を行きたい気持ちもある。やるからにはテッペンを取りたいので」。いとこの尚弥、拓真の世界王者兄弟に続くため、まずは4月に奪ったばかりの王座の初防衛に集中する。