ボクシング世界挑戦へのサバイバルマッチと言える、東洋太平洋スーパーバンタム級タイトル戦が8日に東京・後楽園ホールで行われる。

前日計量が7日に都内であり、同級王者勅使河原弘晶(29=輪島)に同級3位大森将平(26=ウォズ)ともリミットの55・3キロでクリアした。

勅使河原は「あしたのために人生をかけてきた。大森を倒すだけ。この階級でどっちが国内最強か、上に行ってスターになるか」と決意を口にした。コンディションも「いい感じに仕上がった。減量も一番うまくいった」と自信を口にした。

自信の裏付けには元世界王者の存在があった。2月の初防衛後に、以前から親交のある長谷川穂積氏から2度指導を受けた。4月に10日間、6月に2週間。「技術そのものを教えてくれた。練習への姿勢、考え方、方法や量なども」とみっちり指導された。

その後はフィリピンでスパーリングキャンプをこなし、世界挑戦経験ある亀海喜寛氏からも指導を受けた。「まだまだ伸びシロがあることも分かった」と手応え十分。大森は世界挑戦経験もある相手で上から目線の発言に「なめんじゃない。1ポイント差の勝ちでもいいが、リングに上がったら倒しに行く。後半に倒します」と宣言した。

大森は17年にWBOバンタム級で世界挑戦も11回KO負けした。昨年は連続KO勝ちで、世界再挑戦へ迎えたサバイバルマッチ。「KOのイメージはできている。5回以内には。日本人とは5回以降になったことがあまりないので」と自信満々。大森会長も「格の違いを見せつけてほしい」と期待した。

今回は東京で3週間、角海老宝石ジムを拠点に出稽古して備えた。「スパーは40回以下も朝練とかいい練習ができた。減量も楽だったし、一番調子いい」と話す。

世界王者に返り咲いた村田諒太と同じ南京都高の出身。「かなり厳しいと思ったが、さすが偉大な先輩。勇気をもらった」といい刺激になった。後楽園ホールは3試合目も、これまで全日本新人王、日本バンタム級王座を獲得している。ゲンいいのリングで再び世界への道を切り開くつもりだ。