棚橋がロンドンで飛んだ。ブリティッシュヘビー級タイトル戦で挑戦者の棚橋弘至(42)が、ロンドン生まれの王者ザック・セイバー・Jr.(32)にハイフライフローで勝利。4月に左肘を破壊された因縁の相手ザックを敵地で下し、同王座を初戴冠した。

ザックに得意の関節技をたたみかけられるが、経験と引き出しの多さは棚橋も負けない。何度もピンチをすり抜けた。最後も押さえ込まれたところから切り返して、スリングブレイド、ドラゴンスープレックスを敢行。ハイフライフローを決め、3カウントを奪った。

19年は1・4のIWGPヘビー級王座獲得で華々しくスタートしたが、その後初防衛戦でジェイ・ホワイトに敗れ、4・6のニューヨークMSG大会ではザックに敗れ、左肘負傷で欠場。タイトル戦から遠ざかり、G1でも負け越しに終わった。このタイトル奪取を機に再び上昇気流にのれるか。逸材の巻き返しに期待がかかる。