靖国神社創設150周年記念で第17回目となるゼロワンの「奉納プロレス」が行われ、元ゼロワンの橋本大地(27=大日本)が約5年半ぶりに靖国のリングに戻り、元師匠の大谷晋二郎(47)とシングルで対戦。激闘の末、30分引き分けとなった。

師匠大谷超えまであと1歩だった。橋本は11年にゼロワンでデビューし、14年に退団。16年から大日本で活動している。大谷とは過去何度もシングルで対戦しているが、ゼロワンを去ってからの一騎打ちは初めて。「うぉー」と叫びながら強烈な蹴りやエルボーで攻めたて、さらにコーナーに自ら座り込んで大谷の得意技「顔面ウォッシュ」を求めるなど、堂々と師匠に向かっていった。残り1分をきって、大谷にジャーマン、ドラゴンスープレックスを連続で決められるがいずれも返し、シャイニングウィザードを決める。だが、大谷に返され、時間切れとなった。

試合後、橋本は「ねちっこいというか、しつこかったね。勝ちを譲ってくれないし。やっぱすごいと思ったよ」と大谷の力をあらためて実感。「ゼロワンのお客さんや大谷が求めるのであればまたいつでも」と再戦を希望し、「その時はしっかり(カウント)3を取って、大谷晋二郎超えをします」と誓った。

一方の大谷は「あいつをデビュー前から見て、3年ずっと側で見て、ともにリングにあがっていた俺としては浸っちゃうよ思い出に…」と目を赤くした。そして「デカくなったな、あいつ。似てきたな、あの人に。太り方も、腹の出方も。胸の筋肉の付き方も。大地がほえる表情があの人に見えて、たまらなかった」と父である故橋本真也さんの姿を重ねて、さらに涙ぐんだ。