GHCヘビー級選手権で王者清宮海斗(23)が、拳王(34)を下し6度目の防衛を果たした。

清宮は10月22日の浜松大会で拳王からダイビングフットスタンプをくらい首を負傷。この日も拳王から容赦なく首を攻められたが、30分過ぎに猛虎原爆固めを2連続で決め、31分の激闘を制した。

マイクを持った清宮は「なんかちょっとでも、気を抜いたら危ない。一瞬の隙も逃さない対戦相手でした。言おうって思っていたこと、全部飛んじゃいました」と苦笑い。「でもこれだけは言える。きょう戦ってくれた拳王とここに集まってくれたみなさんは本当に最高です」と素直に感謝の気持ちを述べた。

ノアにとっても、大きな分岐点となった。ノアは今年2月、親会社がリデット・エンターテインメントに変更。故三沢光晴の魂を受け継ぎつつ、ロゴとマットを一新。外部から次々に選手を呼び、SNS発信に力を入れるなどさまざまな変革をはかってきた。そして迎えた12年12月以来約7年ぶりの国技館。5523人が客席を埋めた。

清宮はその満員の客席をうれしそうに見つめ、こう宣言した。「おれは本気で、業界2位といわずに、業界1位にいきたい。みんなで一緒に1番まで駆け上がっていきましょう」。昨年12月に22歳の最年少王者となってから11カ月。頼もしくなった姿で、ノアのさらなる上昇を約束した。