タイチ(40)が勝利目前でリングに沈んだ。10選手によるイリミネーションマッチに出場。

最後、邪道と残り2人となり、勝利を確信したタイチは「来いよ、ザコ」と余裕を見せ、竹刀で殴りかかる相手をかわし、天翔十字鳳をさく裂させた。あとは押さえ込むだけだったが、すでに失格したタマ・トンガがリングに上がり、アイアンフィンガーでタイチに地獄突き。その後、トンガがあおむけのタイチに邪道を覆いかぶせ、そのまま3カウントとなった。

失った“形見”でまたも敗れた。鉄爪のアイアンフィンガーは、飯塚高史の引退時に受け継いだもの。4日東京ドーム大会でのIWGPタッグ選手権では、トンガ、タンガ・ロア組(GOD)に強奪され、タイトルと一緒に失った。この日の開始前もトンガに詰め寄ったが「ドコデスカ?」と持っていないフリをされ、最後に持ち出されて仕留められる始末。試合後、怒りが収まらないタイチは「ぶっ殺してやる」とだけ言い残して去った。タッグパートナーのザック・セイバーJr.も「あいつらは偽者だ。GODを倒してアイアンフィンガーとベルトを返してもらう」とタイチの気持ちを代弁した。

元盟友の忘れ形見を取り返すために、4日の敗戦後、恥を忍んでリマッチを要求した。10日(広島)にカードが組まれたが、前哨戦の初戦でいきなり屈辱を味わった。残り3戦で巻き返し、両方とも取り戻す。