米プロレスWWEのNXT女子王者紫雷イオ(30)が6日(日本時間7日)、2日間にわたって開催されるPPV大会テイクオーバーに向けた世界配信による記者会見に臨んだ。

防衛戦は第1日のメインイベントに組まれ、身長183センチ、体重80キロのパワーファイター、ラケル・ゴンザレス(30=米国)の挑戦を受ける。同会見にはゴンザレスをはじめ、NXT王座戦、NXT UK王座戦、NXTクルーザー級王座に出場する選手たちも登壇した。

身長差27センチ、体重差33キロと体格差は歴然となるものの、紫雷の自信に揺るぎはなかった。「彼女が大きくて力も強いことは分かっている。私は彼女より高く跳べる、速く走れる、そして彼女よりもスマートだというところがある。それを使って勝ちます」。ゴンザレスを横目に力強く宣言してみせた。一方のゴンザレスも「勝つために必要なことは何でもやる」と非情攻撃に徹する姿勢をみせた。

両者の間にピリピリしたムードが漂うと、紫雷は挑戦者への陽動作戦に出た。

「王者として日本、それ以外の国のタイトルを保持した。NXT女子王座も300日間、保持した上で言えることは、王者は責任感があって、真面目でスマートでなければならない。それは確かです。私は最近、米国に来ていろいろな言葉を覚えていますけれど、最近覚えたのがミートヘッド(俗語でまぬけの意味)です。彼女がミートヘッドなのかどうなのか。試合を通して分かると思います」と挑発した。

さらに米メディアからの質問に対し、WWEで苦労したエピソードを交えながら「世界の壁」も突破している自信を示した。

「日本とは私生活も違いますし、プロレススキルも通用すると思っていたものが、通用しなかったり。日本で1番だった自信が半分ぐらい、ここに来てすぐ失われました。その後、いろいろ考えてマスクとともに入場した日本スタイルの笑顔の紫雷イオを捨て、今のダークサイドのイオ・シライをつくりあげた。挫折があったり難しい点はありましたが、それを乗り越え、タイトルを手にしてこの場に座っています。乗り越えた上で強くなったということです」

昨年6月7日のNXT女子王座戴冠からブランドの「顔」として君臨し、20年NXTの最優秀選手、最優秀女子選手の2冠に輝いた自負もある。レッスルマニア37大会(10、11日・米タンパ)を控えたレッスルマニア・ウイークで開催されるNXTのPPV大会テイクオーバーは2日間ともに注目されるイベント。その第1日の7日(日本時間8日)のメインイベントを任された紫雷の自信は揺るぎない。