KENTA(40)がYOSHI-HASHI(38)をgo 2 Sleepで沈め、20日のNEVER6人タッグ選手権試合に弾みをつけた。

序盤から怒りをあらわにするYOSHI-HASHIとは対称的にKENTAは冷静だった。逃げ回っていら立たせ、場外戦へ持ち込み、DDTを浴びせたあと、何度も鉄柵にぶつけた。中盤はコーナートップからジャンピングフットスタンプを決めるなど、休むことなく攻め続け、張り手とエルボー合戦も制した。

2人の因縁が勃発したのは3月21日。入場時にYOSHI-HASHIが肌身離さず持ち歩いていた約170センチの如意棒をKENTAが奪い取ったことから始まった。KENTAはこれを「棒ちゃん」と名付け、自分のものにした。この日もリング下から持ち出し、レフェリーの目を盗んで殴りつけてKO。試合前のSNSでは「1対1でやるから連れていかない」と宣言していたが、リング下に隠していた“棒ちゃん”に勝負どころで力を借り、粘る相手を沈めた。

試合後は久しぶりのマイクパフォーマンス。会場のファンに向かって棒ちゃんを紹介。「こんな日が来るなんて信じられない。初めまして俺の女の棒ちゃんです」と笑いに包んだ。相手に強烈なダメージを与え、東京タワーに“デート”に行くなど相思相愛となった相棒を簡単に渡すつもりはない。

この日は高橋裕二郎対石井、石森対後藤と20日のタイトルマッチを戦う6人がそれぞれシングルマッチで対戦し、KENTAら挑戦者のバレットクラブが2勝1敗で勝ち越した。普段からバックステージで挑発を受けていたKENTAは「このままぶっつぶして、お前らがおまけでもらっている6人タッグのベルトを取ってやる」と気合十分。愛する“彼女”と抱き合い、熱いキスをしながらリングを後にした。【松熊洋介】