ボクシングのWBOアジア・パシフィック・バンタム級王者比嘉大吾(25=Ambition)が約3年2カ月ぶりの凱旋(がいせん)試合でKO防衛を誓った。

24日、沖縄コンベンションセンターで同級5位西田凌佑(24=六島)との初防衛戦を控え、23日には沖縄県内で前日計量に臨んだ。西田と顔を合わせ、両者ともにリミットの53・5キロでクリアした。

故郷沖縄での試合はWBC世界フライ級王者時代の18年2月の2度目の防衛戦(沖縄県立武道館)以来となる。21日に沖縄に入り、22日にも沖縄で調整したという比嘉は「しっかり今までやってきたことを全部出せば、自然とKOにつながると思う。倒す姿を見せたいと思うので、全力を出して倒しきれたらと思います」と決意を新たにした。

世界バンタム級戦線は5月29日に米国でWBC世界同級タイトル戦(王者ノルディーヌ・ウバーリ-挑戦者ノニト・ドネア)、6月19日にも米国でWBAスーパー・IBF世界同級タイトル戦(王者井上尚弥-挑戦者マイケル・ダスマリナス)と防衛戦が組まれている。比嘉は「やっぱり世界王者のバンタム級は名前のある強い選手が多いので、そこに食い込めたら。自分は目の前の試合をクリアして、目指していけたら」と西田戦に集中していた。

一方、プロ4戦目で王座初挑戦となる西田は「予想では自分が不利な状況で比嘉選手がKOで勝つと思われているが、練習したことを出して勝ちたい」と下馬評を覆す覚悟を示した。もともとスーパーバンタム級を主戦場とし、今回は1階級下でのタイトル挑戦。身長も161センチの比嘉に対し、170センチのサウスポーというテクニシャンの西田は「身長差はだいぶあるなと感じたので、それを生かした戦い方で。リーチと距離を生かして勝ちたい」と静かに闘志を燃やした。