ミニマム級で世界主要4団体を制し、アマチュアで東京五輪を目指したがかなわずプロに再転向したWBO世界ライトフライ級11位の高山勝成(37=寝屋川石田)の世界挑戦が29日、正式に決まった。5月8日(日本時間同9日)に米国テキサス州で同級王者エルウィン・ソト(メキシコ)に挑む。

高山の世界戦は16年8月20日のWBO世界ミニマム級王座決定戦で判定勝利して以来、約4年9カ月ぶり。「2階級制覇」を公言してプロボクシングに復帰し、昨年末の復帰戦に勝利して世界ランク入りを果たしていた。37歳、しかも敵地・米国で王座奪取となればまさに快挙となる。

高山は「タイトルの奪取、2階級制覇のためにベストを尽くして戦います。この世界戦に勝利してライトフライ級戦線に乗り込む決意です。現在の仕上がりに関しては極端に短期間なので何とも言えませんが、今できる準備を行っています。今回のオファーは急でした。いろいろな選手に声をかけていたようですが、打診されて『やる』と答えたまでです。6万人の大観衆の前で戦うことを楽しみにしています」とコメント。

指導する中出トレーナーは「突然の決定でしたが、今までの海外での世界戦の経験、キャリアでの技術、コンディショニングの知識、勝てるサポート体制のスタッフのすべてのリソースを駆使してタイトルを奪いにいきます」。5月3日に出国の予定。悲願の2階級制覇へ、米国に飛ぶ。【実藤健一】