ボクシング2団体統一バンタム級井上尚弥の対抗王者となるWBC世界同級王者ノルディーヌ・ウバーリ(34=フランス)が、元世界5階級王者で同級1位のノニト・ドネア(38=フィリピン)撃破で王座統一戦を実現させる構えをみせた。

29日(日本時間30日)に米カルフォルニア州カーソンでドネアとの3度目の防衛戦に臨む。昨年12月にセットされた同カードはお互いに新型コロナウイルス検査の陽性判定で中止となり、約5カ月後に実現する運びとなった。

ウバーリは「ついに、この戦いが迫ったことに興奮している。世界中のファンが、地球上で最高のバンタム級の2人が戦うことを熱心に待っている。ドネアはレジェンドであり、とても尊敬している。しかし私が世界王者で、試合は最終的に私の手が上がることは間違いない」とドネアとの激突に自信たっぷり。数多くのビッグマッチを戦ってきたドネアを倒す意義を強調し「ドネア撃破でボクシングの歴史に自分の名を刻む」と風格を漂わせた。

同カードの勝者が、8月14日に組まれたWBO王者ジョンリール・カシメロ(31=フィリピン)-WBA正規王者ギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)の勝者との統一戦が期待されているという。ウバーリは「非常にやる気があり、試合日には大きな花火を打ち上げることを約束したい」と気合を入れ直した。

一方、ドネアは「前回(19年11月、井上尚弥と)の戦いで、このスポーツに立ち向かうスキル、心、決意がまだ残っていることを示したと思う。常に自分の力をキープしながら反射神経とウエートを適切に保つことに取り組んでいる。ウバーリ戦ですべて披露することが待ち切れない」とコメントしていた。