ボクシングの元WBO世界スーパーフェザー級王者伊藤雅雪(30=横浜光)が3日、東京・後楽園ホールで再起戦に臨む。

元日本スーパーライト級王者細川バレンタイン(40=角海老宝石)とのライト級10回戦を備え、2日に都内で前日計量に臨み、両者ともにリミットの61・2キロでクリア。昨年12月、東洋太平洋スーパーフェザー級王者三代大訓(26=ワタナベ)とのノンタイトル戦に判定で敗れて以来の再起戦となる伊藤は「本当に背水の陣というのがピッタリ。何が何でも勝たないと。勝ちが欲しい。命を削るような試合になる。勝たなくては次に進めない」と不退転の決意を口にした。

三代戦の敗退で世界ランキングからも外れた。世界王座奪回への道が遠のき、進退を考える中で客観的にも自らを見つめ直した。すると故障もなく、世界王者時代と変わらない動きができている手応えを感じたという。伊藤は「あれが最後では格好つかない」と再起を決断。数日でチケットが完売した注目の対決を控え「勝って、もっともっと舞台を挙げて、注目に値する選手にならないといけないと思いました」と気合を入れ直した。

一方の細川も昨年9月、東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック、日本ライト級王者吉野修一郎(29=三迫)に判定で敗れて以来の再起戦となる。伊藤とともにライト級で生き残りを懸けたサバイバル戦。「注目度からいって1番のビッグファイトになる。絶対勝つということで。ボクシングは勝っていけさえすれば自動的に先が見えてくる。今は目の前に試合に勝つことだと思う」と集中力を研ぎすませていた。