WBO世界バンタム級王者ジョンリール・カシメロ(32=フィリピン)が同級4位ギジェルモ・リゴンドー(40=キューバ)を2-1の判定で勝利し、4度目の防衛を果たした。足を使い防御に徹底した相手を攻めあぐねたが、終始攻め続けた姿勢が評価された。

カシメロは「KOしたかったが、(相手は)逃げ回るだけだった」と試合後、ホッとしたように話した。今後について「次は(WBC王者の)ドネア、最後は井上だ」と宣戦布告した。

WBAスーパー、IBF世界同級王者井上尚弥(28=大橋)、WBC世界同級王者ノニト・ドネア(38=フィリピン)の対抗王者2人を意識し「次の対戦相手はドネアか井上かもしれないので、俺にとって非常に重要な一戦になる」とリングに立っていた。

リゴンドー戦に備え、カシメロは同じプロモーション傘下にある世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)と一緒にトレーニングを積んでいた。「マニーは私のアイドル。毎日、どのように練習しているのかをチェックできるのは素晴らしいこと。私のさまざまな面から助けてくれるが、もっとも大切なのは彼の仕事をみられることが大きい」と心身ともに緊張感を持ってジムワークを積んできた。

試合会場は自らが19年4月に同暫定王座を獲得したリングでもある。「あの場所で再び素晴らしいパフォーマンスで王座防衛を披露することは非常に特別だ。私は強く、どんな相手にも勝てることを示したい」と前置きした上で「勝てばバンタム級王者としての地位を確固たるもにできる。勝って、怖がっているドネア、井上を追い掛ける」とリゴンドー戦を迎えていた。