ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(32=志成)が27日、都内のジムでの練習をオンライン公開した。9月1日に東京・大田区総合体育館でのV3戦で、同級2位フランシスコ・ロドリゲスJr.(28=メキシコ)を迎え撃つ。スパーリングは先週で打ち上げ、体重もリミットまであと3キロ。試合まで5日とあって、シャドーなどで汗を流した。

有観客開催の予定だったが、東京都の緊急事態宣言延長のため、19日には無観客に変更となった。前日26日にはWBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(29=BMB)がコロナ感染判明で、V9戦が延期となった。井岡は自宅から外出はジムだけに限って感染予防に努める。

「試合できるのは奇跡に近いが、感染の可能性を減らすよう努力するだけ。無観客も可能性があったし、残念だが無観客でも試合ができる。初めて見る光景。イメージだけはして、試合でやることは変わらない。自分のパフォーマンスに集中したい」。

恒例の米国でのスパーリング・キャンプは今回も行けなかった。昨年大みそかにはチーフセコンドのイスマエル・サラス・トレーナーも来日した。今回は来日できないが動画でアドバイスを受け、「ファイトプランもコミュニケーションしている。今までの練習の反復で追い込んできた」と不安はない。

ドーピング騒動後では初の試合になる。「2度と起きないよう言い続けてきた。伝わっていると思うし、任せるしかない。僕は正々堂々戦うだけ」。レベルの違いを見せつけるKOで圧倒のV3だけに集中する。