WBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(32=志成)が2日、V3成功から一夜明けてオンライン会見した。同級2位フランシスコ・ロドリゲス(28=メキシコ)との打ち合いで両目の周りには腫れがあり、サングラス姿で登場。「試合ができたこと、無事に終えて、勝てたことに尽きる」と、まずは接戦に競り勝って生き残ったことに安堵(あんど)していた。

苦戦の理由にはメキシコ人特有のリズムを挙げた。「間合いの空気感、リズムや呼吸が極端に違った。相手の距離でガチャガチャして、付き合って巻き込まれた」と振り返る。防御では「合わせづらく、止めにくく、外しづらかった」、攻撃では「カウンターを当て込めなかった」と表現した。

国内の世界戦では初の無観客開催には「感じるものがない。スパーリングのように淡々として、殺伐としていた」と言い「やはりお客さんと一体となって盛り上がるもの。お客さんが多ければ力ももらえる」と話した。

1カ月は家族との時間で「ゆっくりしたい」としたが、次なる標的は決まっている。IBF同級王者ジェルウィン・アンカハス(29=フィリピン)との統一戦だ。WBC&WBA同級王者ファン・エストラーダ(31=メキシコ)は、10月にローマン・ゴンサレス(34=ニカラグア)との第3戦が濃厚。この勝者には指名試合も設定されている。

アンカハスは現在は米国を拠点として、4月にはV9に成功している。「一番の理想は大みそかに日本で。できるなら、どこでもいい。知名度ある強い選手。評価を上げるにはいい選手」。頭にはミニマム級以来2度目となる2団体統一しかない。