WBC世界ライトフライ級王者・矢吹正道(29)が所属する緑ジムの松尾敏郎会長は、日本ボクシングコミッション(JBC)の対応に激怒している。

9月22日に京都で行われたタイトルマッチで、矢吹は王者寺地拳四朗(29=BMB)を10回TKOで下し、新王者となった。その後、寺地陣営は、試合の攻防で寺地が右目上をカットした場面をめぐり、レフェリーがパンチによるものとした判定に対し、「故意のバッティング」として、問題の場面の映像を添えてJBCに10月5日付で質問状を送付していた。

回答書では「故意ではない」という趣旨の判断。ただ、その過程におけるJBCの対応について、松尾会長の疑念はぬぐえない。「試合が終わった後に確認した。その時との対応が違う。選手は命をかけて戦って、あんないい試合をしてタイトルをとったのに。JBCは解体すべき」と強い口調で訴えた。

今回の件に関しては、寺地陣営に関しても「灰色判定」でしかない。組織をまとめるJBCの対応に関し、現場での不満が露呈する形となった。