ボクシングの21年度年間表彰選手が29日に発表され、WBAスーパー・IBF世界バンタム級王者井上尚弥(28=大橋)が4年連続5度目の最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。

通算5度目MVP受賞は白井義男、具志堅用高と並ぶ最多タイ記録。4年連続MVPは白井(5年連続)、具志堅(5年連続)、渡辺二郎(4年連続)に続いて4人目となる。またKO賞も2年連続5度目の受賞で2冠に輝いた。

新記録となる通算6度目のMVPを狙う22年の初戦について井上は「今年、6月ぐらいに予定されています。そこで自分自身、燃える試合を。そこで自分が燃えられれば、ファンの方も楽しみにしてくれるのではないかと思う」と明かした。1月5日に所属ジムで本格始動し、2週間前からスパーリングも開始。当初は4月に予定されていたリングが新型コロナウイルス変異株「オミクロン株」の水際対策の影響でずれ込む形となるものの、平常心で試合決定を待っている。

対戦相手の有力候補はWBC世界同級王者ノニト・ドネア(39=フィリピン)になりそうだ。「まあ少なからず、ドネアを意識したトレーニングをしています」と口にした井上は19年11月以来の再戦が決定した場合に備え「12回を戦っていて手の内がわかった上でのスタートになる。武器だったり、戦略だったり、また面白い試合になると思う。自分もまた同じ選手と2戦目になれば初めてなので、そこも楽しみな気持ちですし、それがドネアだということが1番のモチベーション」と強調していた。