日本女子フェザー級タイトルマッチ6回戦は、前王者で同級3位の三好喜美佳(38=川崎新田)が約1年3カ月ぶりの王座返り咲きに成功した。20年11月に敗れていた現王者若狭与志枝(33=花形)とダイレクトリマッチで挑戦。3-0(58-56×3)の判定勝ちでベルトを取り戻した。

左ジャブを効果的に使い、王者の勢いを止めると、ジャブからのワンツーで攻め、5、6回は激しい打ち合いを展開。ジャッジ3人が2ポイント差をつける判定で競り勝った。「ど突き合い試合でした。ほっとしています」と振り返った三好は「自分の中で(ポイントは)計算せず、最後は気持ちで。前回よりもインパクトあるパンチをさせたかな」と手応えを口にした。

一昨年に三好に負けて王座陥落後、1年近くはジムワークを続けながらも進退を考えていたという。「コロナ禍でいろいろな人を元気づけたいと思ったのに、負けて悲しませた」としながらも、最後は「自分の気持ちに正直になりました」と現役続行を決意。約4カ月間で試合に向けた調整を仕上げ、若狭への挑戦を迎えていたという。

所属ジムの新田渉世会長(54)は「世界を取らせてあげたい。こういう状況でマッチメークは簡単ではないが、可能なところで近づけるように組んでいきたい」と後押し。東洋太平洋で3階級制覇(バンタム級、フェザー級、スーパーフェザー級)を成し遂げ、日本フェザー級王座の2度目奪取にも成功した三好は「まだまだ技術も全然ですが、世界王座を目指して頑張りたい」と強い意欲をみせていた。