元レスリング世界王者の山本美憂(47=KRAZY BEE/SPIKE22)が、沖縄の地からリベンジをかける。

総合格闘技RIZIN36大会(沖縄アリーナ)を前日に控えた1日、同地で前日計量に臨み、リミットの49・0キロジャストで一発クリアした。薄紫色のビキニ姿で登場し、引き締まった肉体美を披露。対戦相手の大島沙緒里(27=AACC)と向かい合ってもリラックスした表情は変わらず、「指名をされたのでそれに応える力を出して思いっきり勝ちに行きます」と話した。

昨年11月の沖縄大会以来約7カ月ぶりの再起戦となる。前戦は、16年9月のRIZINデビュー戦で一本負けを喫した因縁のライバルRENAにリベンジに挑んだが、2回TKO負けを喫した。沖縄は、格闘家の弟、故・山本“KID”徳郁さんが糸満市に立ち上げた「KRAZY BEE沖縄」で練習を重ねたことのある思い出の地。敗戦後は「沖縄に帰ってきて強くなったところを見せたかった。本当にごめんなさい」と涙した。

それでも「結果がついてこなかったのにもかかわらず、みなさんの声援が心にしみました」と当時を振り返る。今回は、7度目の白星を恩返しのお土産にするつもりだ。「前回負けてしまいましたけど、今回は絶対に勝って恩返します」と宣言した。

対戦相手の大島は20歳年下で、DEEP・DEEP JEWELS 2冠王者の強敵。柔道をバックボーンに持つ、山本にとって決して相性のいいとは言えない相手だが、「全体的に見てMMAのレベルは上だと思う」ときっぱり。同じく柔道をベースに海外で活躍する女子人気格闘家の平田樹にアドバイスを受け、寝技対策を練ってきた。「ミスをしないように自分のゲームプランで倒しに行く」と自信を示した。

負けられない理由は他にもある。20年の大みそか以来、2度目となる夫婦参戦。夫のカイル・アグォンは自身の2試合前の第10試合に登場する。普段はグアムと日本で練習拠点も違うため、自身の動画を送ってチェックしてもらうという山本。「前回は2人で負けてしまった。だから今回は夫婦で勝利を」と意気込む。第2の故郷、沖縄。今度は、涙ではなく満開の笑顔を咲かせる。