ボクシングWBO世界スーパーフライ級王者井岡一翔(33=志成)が、18年間負けなしの元世界4階級制覇王者との「決着戦」に臨む。13日、東京・大田区総合体育館で元世界4階級制覇王者で同級1位のドニー・ニエテス(40=フィリピン)との5度目防衛戦を控え、12日に都内のホテルで前日計量に臨み、リミット52・1キロでパス。対するニエテスはで200グラム少ない51・9キロでクリアした。18年大みそかにマカオで1-2の僅差判定負けを喫したニエテスとの再戦となる。

04年9月の黒星を最後に約18年間負けていない元4階級制覇王者と再戦は重要なリベンジ舞台。井岡は「全体を通し、すべてを通して紙一重の勝負だと思う。すべて譲らず、すべてにおいて上回りたいと思う。自分がチャンピオンとして強い姿をみせたいと思う」と現王者としての風格を漂わせた。

5度目防衛戦に向けた計量時にはハプニングもあった。体重計に乗るとリミット(52・16キロ)よりもわずか40グラムオーバーとなる52・2キロとパスできず。パンツを脱げば、その場でクリアとなるものの、井岡陣営がトイレで水分を出すことを申し出た。即座にWBO立会人のレオン・パノンシーロ氏(米国)を通じてニエテス陣営に数分の猶予をもらい、約5分後に正式な1回目の計量が開始。両者ともに計量パスした形となった。自宅の体重計との誤差であったことを強調した上で、井岡は「ニエテス選手に待たせてしまい、申し訳なかったです。トイレに行こうか、済ませておこうかという判断だけだったので少し待たせてしまいましたが、トイレに行ったらちょうど(リミット)でした」と挑戦者に謝罪した。

約3年7カ月ぶりの再戦は新旧の4階級制覇王者対決として注目される。井岡は「1度負けている、指名試合でこのタイミングで(ニエテス戦が)くるのは終止符、ケジメつけるということ。1度負けているニエテスに勝って次のステップにいかなくてはいけないと思う。チームとして負けは受け入れましたが、僕たちは何かが劣っていて負けたという受け入れ方はしていない。きっちり勝って次のステージに進みたい」と気合を入れ直していた。