プロボクシング元3団体統一ライト級王者で世界最速の世界3階級制覇王者となるワシル・ロマチェンコ(34=ウクライナ)が戦地からリングに戻る。

10月29日(日本時間30日)に、米ニューヨークのマディソンスクエアガーデン(Huluシアター)でWBC世界同級7位ジャーメイン・オルティス(米国)との同級12回戦に臨むことが発表された。

21年12月、リチャード・コミー(ガーナ)とのWBOインターナショナル同級王座決定戦に判定勝利以来、約10カ月ぶりのリングとなる。

ロマチェンコは母国のロシア軍侵攻を受けて領土防衛軍に入隊し、6月開催予定だった当時の3団体統一世界同級王者ジョージ・カンボソス(オーストラリア)への挑戦が中止となっていた。

8月には米国に入ってトレーニングを再開。年内のリング復帰を目指していた。世界ランキングでWBC、WBOで1位、IBF3位、WBA4位といつでも世界王座返り咲きを狙える位置にいるロマチェンコは「ボクシングが大好きなのでカムバックできてとてもうれしい。私の目標は4団体統一ライト級王者になることだが、オルティスを軽視するつもりはない。この戦いをすべてのウクライナ国民にささげたい」とコメントした。

現4団体統一同級王者デビン・ヘイニー(23=米国)は6月に勝利しているカンボソスと10月16日、オーストラリア・メルボルンで再戦を予定。この勝者にロマチェンコが挑戦するためにもオルティス戦は重要なカムバック戦となる。