元プロレスラーで参議院議員も務めたアントニオ猪木さんが死去したことが1日、分かった。79歳だった。力道山にスカウトされ1960年(昭35)に日本プロレスでジャイアント馬場さん(故人)とともにデビュー。72年に新日本プロレスを旗揚げし、プロボクシング世界ヘビー級王者ムハマド・アリ(米国)との異種格闘技戦など数々の名勝負を繰り広げた。89年には参議選で初当選した。近年は腰の手術に加えて心臓の難病「全身性アミロイドーシス」も患い、入退院を繰り返していた。

   ◇   ◇   ◇

◆アントニオ猪木 (本名・猪木寛至=いのき・かんじ)1943年(昭18)2月20日、横浜市生まれ。中学2年で家族でブラジルに移住。17歳で力道山にスカウトされ日本プロレス入り。60年9月にデビュー。72年3月に新日本プロレスを旗揚げ。柔道五輪金メダリストのウィリアム・ルスカ(オランダ)、76年にプロボクシング世界ヘビー級王者ムハマド・アリ(米国)らとの異種格闘技戦でも注目を集める。89年にプロレス界初の東京ドーム興行を成功させる。同年に参院選に初当選。98年4月に引退試合。10年に日本人レスラー初のWWE殿堂入り。17年10月に両国国技館で生前葬を実施した。