米スポーツ専門局ESPNは9月30日(日本時間10月1日)、心不全のため、79歳で死去した元プロレスラー、アントニオ猪木さんの死去を報じた。

「猪木はプロレスラー、プロモーター、ファイターとして格闘技のビジネスでもっとも知られていました。もっとも注目すべきは、ムハマド・アリとの試合です。アリ-猪木戦はUFCが主導する世界的スポーツとなった総合格闘技の祖先です」と76年6月に開催された異種格闘技マッチをクローズアップした。

「アリ-猪木戦は引き分けに終わったが、猪木は15回の試合のほとんどをあおむけとなり、アリの足を100回以上蹴った。アリは猪木よりもはるかに多くのダメージを受け、足にケガを負った」と当時を回顧。93年に設立されたUFC、日本でPRIDE、DREAM、RIZINと続く総合格闘技の歴史の源泉として猪木-アリ戦を紹介し「総合格闘技とプロレスを融合させることは猪木のビジョンでもあった」と解説した。

現在はプロボクシング元5階級制覇王者フロイド・メイウェザーを始めたとした新旧プロボクサーが総合格闘家やユーチューバーと戦っている現状を受け「現在の異種格闘技という戦闘スポーツの風景を考えれば、アリ-猪木戦は時代をはるかに先取りしていた」と絶賛していた。

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