プロボクシング4団体統一バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が13日、4団体の王座返上とスーパーバンタム級転向を表明した。横浜市内のホテルで記者会見し、WBAスーパー、WBC、IBF、WBOの世界主要団体4本のベルトを返上すると発表。今後は1階級上となるスーパーバンタム級を主戦場にし、世界4階級制覇を目指す意向を示した。

一問一答は以下の通り。

-井上尚弥ブランドが、上の階級での戦いで傷つくかもしれないのに、新たな挑戦を続ける理由は

井上 自分の強さを追い求めていきたい、挑んでいきたいという気持ちがあるからこそスーパーバンタム級に上げて挑戦していきたいと思っている。まずバンタム級でやっていくにはモチベーションが渋いかなというのがあって、パフォーマンスが下がってまでバンタム級でやりたいとは思わないので、そういうところも追い求めてスーパーバンタム級でやりたい。

-上の階級は体格差があるが減量の負担は減る。プラスとマイナスを差し引くとどうか

井上 1・8キロアップはすごくプラスだなと思います。バンタム級で減量がすごくきつくなってきていた。12月のバトラー戦も100%安定感持って戦えていたかというと、そうではなかった。1・8キロアップすれば安定感あるボクシングができると思っている。その分、相手の耐久性やフレームが上がっている。プラマイゼロでいける。

-KO狙いは

井上 そこを狙って戦いは挑んでいくが、勝ちに徹する戦い方など時にはそうじゃない戦い方をしないといけないときもある。KOは気にせずに戦っていきたいと思っています。

-次戦は交渉中ということだが、戦いたい選手は

井上 スーパーバンタム級はかなりタレントがそろっている。どの選手と試合をしても面白いが、名前を口にするのは避けておきたい。正式な発表があるまでお待ちください。

-スーパーバンタム級に上げて練習内容に変化は

井上 階級を上げたから減量が楽になるとは考えていなくて、その分、筋力アップを目指してやっているので、今年1年でスーパーバンタム級にフィットするかどうか。2、3年先を見てフィットさせていきたい。

-フィットしなくても戦いたい

井上 現状でも戦える自信はあるが、スーパーバンタム級で敵なしと言われるくらいになるにはまだまだ時間がかかると思う。長い目で見ています。