UFC女子フライ級5位アレクサ・グラッソ(29=メキシコ)がUFC女子フライ級王座を獲得した。

8度目防衛戦となった同級王者ヴァレンティナ・シェフチェンコ(33=キルギス)に同タイトル戦5分5回で挑戦。1回、挑戦者の左ストレート、右フックを成功させると、4回の好機を活かした。スピニングバックキックをミスして背中をみせた王者を背後から捕獲。4分34秒、胴絞め裸絞めでギブアップ勝利を挙げた。

メキシコ人女子として初のUFC王座獲得に成功したグラッソは「もう1回(UFC王者と)言ってください。この瞬間を長く味わいたい。長く長く、この瞬間を待ち望んでいた」と感激の表情。

流れるようにシェフチェンコの背後を取り、裸絞めに入ったことを問われ「あの動きはトレーニングで毎日毎日、やっていた。(シェフチェンコが)スピニングバックキックが得意だったから狙っていた。彼女は時間が経過すれば疲労が出てくると思った」と達成感いっぱいの笑顔を浮かべた。

一方、シェフチェンコはUFC女子のパウンド・フォー・パウンド(階級を超越した最強ファイター)ランキング1位で絶対女王と呼ばれてきた。18年12月、同級王座に獲得し、約4年3カ月保持してきた王座から陥落した。

「これが総合格闘技です。何が起こるか分からない。1つのミスがすべてを変える。アレクサにはおめでとうと言いたい。強くスピニングバックキックが決まっていれば…。何があるか分からない、それが起こってしまった。フライ級は混戦になる。しっかりとカムバックしたい。ダイレクトリマッチしたい」と王座返り咲きに向けて燃えていた。