“リングの貴婦人”こと、桜井まい(32)が、富士そば幹部が見守る前で、勝利を飾れなかった。

「パッション注入マッチ」で、プロレス界の“人間国宝”高橋奈七永と激突。奈七永の必殺技・冷蔵庫爆弾をかわす場面もあったが、体格で劣る貴婦人様は何度もジャーマンスープレックスを決められ、ダメージを蓄積した。時に「貴婦人」コール、そして「富士そば」コールが巻き起こる中で、投げ返そうと試みても、上がらない。フロントキックを連発するしかなかった。最後は14分21秒、クイーンビー・ボムからの片エビ固めでタップを奪われた。

奈七永は「骨のある貴婦人じゃねぇか」と認め、パッションタオルをプレゼント。ただ、貴婦人様は気持ち悪いと言わんばかりに、受け取りを拒否した。「庶民のタオルでしょ? 庶民が、うつるじゃない」と言い捨てた。貴婦人様は「高橋奈七永、いえ庶民レジェンド! 貴婦人様から勝つなんて生意気なのよ! 今度、富士そば様から新発売するカレーパン丼、最初に一緒に食べに行ってもよろしくってよ」。富士そばからのオファーを受け、試食したカレーパンを玉子でとじた丼を奈七永にも勧めた。

客席には、コラボ中の富士そば社員の姿が…。同社幹部が“視察”に訪れていた。社内で貴婦人様との企画をイメージするよりも、現場で貴婦人様の空気感を味わいたかったということだろう。そんな中、プロレス会場で、富士そばコールが起こるとは…誰が想像したことだろう。複数の関係者によれば、カレーパン丼の商品化にかなり前向きだという。強力な援軍がいたからこそ、貴婦人様は悔しがった。「なかなかやるじゃない。この私から勝つなんて…。でも、あなたの、おパッション注入しっかり受け継ぎます。次、対戦するまでに、もっともっと強くなって、あなたをたたきのめします」と唇をかんだ。敗北の味をかみしめ、強い貴婦人として舞い戻る。