社会人アマチュアプロレス団体で2019年(令元)12月に解散した新根室プロレスが3日、北海道・別海町上春別農村広場で約3年半ぶりの再始動興行を開催した。会場にはファン約100人が駆けつけ、迫力あるファイトを見守った。オッサンタイガーこと宮本賢司本部長(49)は「『やっぱり、僕たちがやりたかったことはこれだったんだ』と再確認できた」と、感慨ひとしおの様子だった。

第1試合は難病の平滑筋肉腫を患い、20年に逝去した代表のサムソン宮本氏(享年55)に、病床から団体の新エースを託されたTOMOYA(25)による“試練の3番勝負”。TOMOYAは、初戦のマーキーフォックスを小包固めで撃破。2戦目は永田ゆうじろうにパワーボム切り返しからのウラカンラナで敗れた。ラストはドンレオ嬢サンをラブダイブからの片エビ固めで下し、2勝1敗で復活戦を勝ち越した。

場外乱闘も含めて3戦計約25分を戦い抜いたTOMOYAは「少しバテた瞬間もありましたが、お客さまの歓声で、すぐにパワーが戻ってきました。次も楽しんでもらえるようがんばりたい」と、7月1日に釧路の多良福まつり(釧路・イオンモール釧路昭和)で行われる復活第2戦に向けて、意気込みを語った。

第2試合は、体長3メートルの“歩く熊猫山脈”アンドレザ・ジャイアントパンダがリングイン。“崖の上の大魔王”ミスターポーニョを、必殺のアンドレザプレスから体固めで破り、団体解散中も全国のプロレス団体で戦いを続けてきた貫禄を見せつけた。アンドレザは「久しぶりの北海道での戦いは楽しかった」と、涼しい顔で再始動大会を振り返った。【中島洋尚】