全日本一筋の渕正信(69)が、約8カ月ぶりにリングに戻ってきた。網膜剝離のため長期欠場し、今年1月2日の東京・後楽園ホール大会以来の復帰戦。

渕はカズ・ハヤシ&土方隆司と歴代世界ジュニア王者トリオを組み、西村修&長井満也&井上雅央と激突。見慣れた赤いジャージー姿の渕の登場に、会場は大盛り上がり。ファンは「お帰り~」「渕さん! 無理はしないで」と帰りを待ち望む声で盛り上げた。

4カ月後に70歳を迎えるレジェンド。コーナートップに上がると会場からは「渕、飛べ!」と拍手で迎えた。さすがに飛びはしなかったが、ヘッドロックパンチ、平手打ち、終盤に往年のバックドロップを井上に仕掛けると、ファンのボルテージはさらに最高潮に達した。最後は首固めで復帰戦を白星で飾った。バックステージに登場すると、さすがに疲労困憊(こんぱい)の様子。「いやあ、きついね。ありがとう、本当にありがとう」とだけ言い、控室へと消えた。