「超新星」と呼ばれるUFCフライ級の平良達郎(23=Theパラエストラ沖縄)が日本人最多タイとなるUFC5連勝を飾った。カルロス・ヘルナンデス(30=米国)との同級5分3回に臨み、2回0分55秒、TKO勝利を収めた。14年5月に水垣偉弥がマークして以来、日本人最多タイ記録の5連勝に到達。平良は「水垣さんに並び、本当に光栄です。6連勝できるように、日本に戻ってランキング戦(UFCランカーとの対戦)に向けて練習しようと思います」と決意を新たにした。

2回すぐに右ストレートでヘルナンデスにダメージを与えると、左フックを返してダウンを奪取。そのまま上からパウンド連打してレフェリーストップによるTKO撃破となった。心身ともに冷静で、セコンド陣からの声も耳に入ってきたという平良は「プラン通りに試合できたかなと思います。KO勝ちしようと考えてなかったが、ブラジリアン柔術のベースに、いかに今のMMA(総合格闘技)のダメージ優先の、ダメージを取るという進化系を落とし込めるかなと思っていたのが、5戦目で出たかな」と笑顔を浮かべた。

これでプロデビューから14連勝となった。24年以降にはUFCフライ級ランキング入り、そして日本人初のUFC王座獲得を狙うことになる。平良は「今、ランキング入っていないですが、ベルトを取ると言っている。そういうマッチメーク、ランキング戦をして、次の挑戦者は平良じゃない? と言われるようになりたい。24年は勝負の年にします!」と言葉に力を込めていた。

◆平良達郎(たいら・たつろう)2000年(平12)1月27日、沖縄・那覇市生まれ。城岳小、神原中時代は野球に没頭。小禄高1年時、兄が通っていたジムに入門し、総合格闘技を開始。17年に全日本アマチュア修斗フライ級で優勝し、沖縄大在学中の18年に修斗でプロデビュー。同年に開催された修斗新人王決定トーナメント(フライ級)を制覇し、MVPを獲得。21年には修斗フライ級王者に。プロ戦績は14戦全勝。家族は両親と兄、妹。170センチ、66キロ(通常体重)。