ボクシングで史上最速の21戦目で4階級制覇を達成したWBO世界スーパーフライ級王者の田中恒成(28=畑中)が激闘から一夜明けた25日、東京都内で会見に臨んだ。

同級2位クリスチャン・バカセグア(26=メキシコ)との王座決定戦。田中は8回にダウンを奪うなど圧倒し、ジャッジ1人が11ポイント差をつけた判定3-0の完勝。6階級を制した「ゴールデンボーイ」オスカー・デラホーヤ(米国)の24戦目を超える最速での4階級制覇を成し遂げた。

サングラスなどで顔を隠すことなく会見場に現れた田中は「今までで一番ダメージがなかった」という試合後、宿舎に戻って試合の映像を見直したという。「落ち着いて相手のパンチを見きっていたが、それがよくも悪くもある。(悪い点は)おおざっぱに言えばKOできなかったこと。もっと熱くいくのも、今後の課題になる」と自己分析した。

今後に向けてはあらためて「この階級で4団体統一をしたい」と強調した。20年大みそかに唯一の黒星を喫したWBA同級王者の井岡一翔(志成)へのリベンジを含め、同級での最強を目指す思いは揺るがない。

一方で指名試合が優先される可能性も高い。田中は「やっとこのベルトがとれて安堵(あんど)したというより、気持ちは次に向いている。1日たって4階級制覇も通過点なんだという気持ちが強い。強い相手を倒して、もっとベルトを集めたい。また頑張りたい思いです」。

うれしさよりも課題が胸にうずまく。日本選手3人目の4階級制覇王者は、まだスタート地点を強調した。【実藤健一】