31日に名古屋国際会議場で開催予定だったプロボクシングIBF世界フェザー級5位亀田和毅(32=TMK)-同級2位のレラト・ドラミニ(30=南アフリカ)戦が中止になったと15日、発表された。IBFからドラミニ-同級3位アーノルド・ヘガイ(31=ウクライナ)の挑戦者決定戦の指令が出たため、ドラミニ陣営から試合キャンセルの連絡が入った。試合をプロモートする3150FIGHTの亀田興毅ファウンダー(37)は15日に都内で会見。対戦相手がドラミニからWBCユース・スーパーバンタム級王者ケビン・ビジャヌエバ(23=メキシコ)に変更されたことを発表した。

亀田氏は「僕のおごりもあったのか、和毅-ドラミニ戦をIBF挑戦者決定戦とする事実上の内諾を(IBFから)得た上で進めていたが、先日、あのような発表があった。最終的な判断はドラミニ陣営に委ねられた状況で、最後はその方(へガイ戦)を選択した。私の最終的なグロージングの脇の甘さが出たのかなと。今回に関してプロモーターとしての私の責任。出場する和毅、弟ではあるが、1選手の亀田和毅に申し訳ない気持ちでいっぱい」と肩を落とした。

3月2日(日本時間3日)、同級1位だった阿部麗也(KG大和)が同級王者ルイス・アルベルト・ロペス(メキシコ)に敗れた後、同級1位は空位となっていた。亀田氏は「3月2日の試合が終わったら決定戦として発表されると、団体(IBF)の方たちと僕らも状況を話しながら進めていた。それがフタを開けたらあのような発表だった。最終的にはプロモーターの責任。プロモーターである亀田興毅の力のなさ。選手の和毅には申し訳ない。あの発表をみた時は晴天のへきれきだった」と両肩を落とした。

今回、和毅は「負けたら引退」をテーマに掲げ、ドラミニとの再戦に臨むことになっていた。亀田氏は「和毅本人に、そういう場があったら聞いてもらいたい。選手というのは、僕も現役時代にそうでしたが、1回負けたら引退と覚悟を持って崖っぷちで追い込んでいる。キャッチコピーとして『負けたら引退』はあるが、気持ちとしてはボクサーは負けたら終わりやと思っていると思う。それをリング上で感じ取ってもらえたらいいと思う」と言うにとどめた。

また亀田和毅-ドラミニ戦がメインイベントに組まれていたものの、亀田氏は「カードの順番も組み直す。3150FIGHTとして良い作品を届けらたらと思う」と組み直しを明言。最後に「当初の計画していたことが代わり、ファンのみなさんには本当に申し訳ない。短い時間だが、あらゆる仕掛けをし、面白いもの、見て良かったと思えるような興行にするべくまい進していきたい」と謝罪の言葉とともに会見を締めくくっていた。