稀勢の里(29=田子ノ浦)が、無敗を守った。

 横綱鶴竜(30=井筒)との立ち合いではのど輪攻めを食らい、上体が起きたところで相手得意のもろ差しを許す。それでも左小手投げで踏ん張ると、最後は2度目となる右小手投げで大逆転。勢い余って倒れ込む熱戦で劣勢をひっくり返し「思い切って行きました。体が動いてくれましたね」と汗をぬぐった。

 初日から13連勝した13年夏場所以来、2度目の10連勝。それでも「まだ後半、これからです」と、気を緩めることはない。11日目には最大の壁ともいえる横綱白鵬(31=宮城野)との大一番が組まれ「思い切って」。無心で、大横綱に挑む。