新入幕で東前頭16枚目の朝乃山(23=高砂)が、今場所初めての連勝で、5勝3敗と白星を2つ先行させた。

 前日7日目から土俵復帰した西前頭12枚目の佐田の海(30=境川)と対戦。互いに得意の右四つに組み止め、左上手も引きつけた。圧力をかけ続けると、たまらず佐田の海が後退。左に回り込まれたが、送り足も万全で胸を合わせたまま密着し、正面に寄り切った。

 幕内力士との対戦にも、臆せず臨んでいる。今場所一番の相撲と、自分でも納得する取組を終え「前に出たいい相撲。右を差せば冷静にジックリ行けます」と落ち着き払って話した。初の連勝には「普通ですね。あと3つ勝たないと喜べないので」と達成感に浸るのは場所が終わるまで、お預けにする。

 初日から白星と黒星が交互に並ぶ、相撲用語でいう「ヌケヌケ」から脱出し白星2つ先行。ジンクス打破…と思いきや、もう1つの気になるジンクスに、朝乃山は懐疑的だ。この日を含め勝った5番は全て、支度部屋を東に構えてのもの。西から出陣した時は3戦全敗とあり「(何かに)取りつかれてる。怪しい…」と苦笑い。9日目は東から臨む千代丸戦。10日目以降、西の支度部屋で勝った時、ようやく“呪縛”から解かれるのかもしれない?