19日に千葉県船橋市の市道で自転車で転倒し、頭部の緊急手術を受けた元大関若嶋津の二所ノ関親方(60=本名・日高六男)について、二所ノ関部屋付きの湊川親方(元小結大徹)が20日、船橋市内の病院前で対応し「眠っているような感じ。小康状態が続いている」としつつも「少しずつ快方に向かっている。医者に聞くと、指先が少し動いたり、少しずつ反応がある」と説明した。

 引き続き、集中治療室(ICU)に入っているが、命に別条がないことは変わりないという。

 病院には、おかみさんのみづえ夫人ら家族や、日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)らも訪れた。湊川親方は夫人の様子について「心配で付き添っている。疲れています」と気遣った。また、夫人らを見舞った理事長は帰り際に「本当に、良くなることを願っています」と話した。

 二所ノ関親方は19日、二所ノ関部屋から約750メートル離れた住宅や公園がある地域で倒れているのが発見された。千葉県警船橋署によると、目立った外傷はなく、近くには自転車も倒れていたが、大きな破損はなかった。サウナに行った帰りに転倒したとみられる。車道と歩道の間に段差があり、車道側に体の右側を下にして、横向けに倒れていたという。当時は雨が降っていたとみられ、同署が状況を調べている。

 通行人の女性に発見された当初は話もできる状態だった。だが、意識不明の重体に陥り、船橋市内の病院に搬送されて午後5時20分ごろから開頭手術を受けた。