半月板を損傷した左膝の治療とリハビリのため、秋巡業合流が前日19日(奈良・香芝市)となった大関照ノ富士(25=伊勢ケ浜)が、前日の予告通り、早くも20日の大阪・枚方巡業から土俵に入っての稽古を始めた。

 土俵下で入念に汗をかいた後、土俵に上がると平幕の正代(時津風)を指名。いきなり圧力負けし土俵を割ったが、その後は両まわしを引きつけて前に出る相撲で7連勝。その後、十両の矢後(尾車)明生(立浪)と1番ずつの合計10番(9勝)取って切り上げた。

 「疲れたね。久しぶりだから」と笑いながら話しつつ「心から汗が出ていた」と充実感も得た様子。感触は「まだまだ」と試運転の段階だが「相手が、もうちょっと力を出してくれたらありがたい」と若手への注文もつけるように、気力も戻りつつあるようだ。

 今後、さらに「1日1日、(番数を)増やして明日は20番ぐらい取れたらね。人より倍はやりたい」と意欲的。十両力士、幕内力士と時間を置いて2段構えの稽古も頭にあるようで、大関返り咲きを目指す九州場所(11月12日初日、福岡国際センター)に向けて「調子を上げていく」と話した。