大阪・枚方市で20日に行われた大相撲秋巡業の会場でも、二所ノ関親方(元大関若嶋津)の容体を案じる声が、力士たちの間でもれた。

 弟子の前頭松鳳山は、師匠の突然の事態に「1日も早く元気になることを祈るだけです。九州場所では親方が元気になるようないい相撲を取りたい」と神妙な表情で話した。前夜は手術中と手術後の2度、部屋関係者と連絡を取ったという。「命に別条はないと聞いて、あとは親方の回復を祈るばかりです」と早期回復を望んだ。

 力士として二所ノ関一門のトップに立つ横綱稀勢の里(田子ノ浦)は前夜、知人の連絡で総帥のアクシデントを知ったという。「大関時代も、横綱に上がってからも、いろいろなことを相談した。本当に心配で、無事を祈るだけです」と表情を堅くした。「土俵下で審判としているだけで存在感のある人。早く元気な姿で、あの土俵下に戻ってほしい」と望んだ。

 「3、4年前だったかな。(二所ノ関一門の)連合稽古に部屋に行ったことがある」と話す横綱白鵬(宮城野)も、一門の枠を超えて回復を祈った。この日、病床で指先を動かしたことを報道陣から聞かされると「元大関で、さすが鍛えた人。早く回復してほしい」と切望。連合稽古では、稽古を見守るみづえ夫人の姿が印象に残っているようで「おかみさんは強いし、しっかりしている。きっと大丈夫でしょう」と話した。