大相撲の横綱日馬富士関が鳥取県警の事情聴取を受けた17日、九州場所開催中の福岡国際センターで日本相撲協会幹部は重い空気に包まれた。八角理事長(元横綱北勝海)は打ち出し後、迎えの車へと足早に向かった。報道陣による「県警から報告はあったのか」などの質問に対し、険しい表情で無言を貫いた。

 春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は「詳しいことは知らないし、警察に協力しているから、いろいろと話すことはできない。警察の報告を受けて対応する」と慎重に述べた。日馬富士関の師匠、伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は審判長の業務後「(捜査が)全部、きちんとしてからでないと、何も言えるわけがない」と言葉少な。午前中に場所入りした際には「場所中なので中途半端なことは言えない。言う時はコメントする」と話した。

 本場所中の八角理事長は横綱、大関ら上位陣の取組を報道陣と一緒にテレビを見ながら論評しているが、17日からは中止が決定。春日野部長は「こういう状況なので対応できない。時間も割けない」と説明した。