大相撲の横綱日馬富士関の暴行問題に揺れる九州場所は22日、終盤戦を迎えた。場所中に日馬富士関や、酒席の現場に同席した横綱鶴竜関らが鳥取県警の事情聴取を受け、日本相撲協会危機管理委員会の調査も進行中。場所後も慌ただしさが増しそうだ。

 警察や危機管理委は27日以降、九州場所に出場した同席力士の聴取を実施し、横綱白鵬関も対象だ。27日夕には東京・両国国技館で協会諮問機関、横綱審議委員会が定例会合を開催。北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は22日、「調査に基づいて審議することになる。個人的な感想を述べることは審議の支障ともなるので控えさせていただく」とのコメントを出した。

 28日は八角理事長(元横綱北勝海)が一連の問題を受け、スポーツ庁の鈴木大地長官と会談する見通し。理事長は同日夕方から福岡市内で十両以上の力士を対象に、暴行問題の再発防止をテーマとした講話を行う。

 30日に協会の定例理事会が控える。12月3日からは長崎県大村市で冬巡業がスタート。角界にとって休む間もない師走となりそうだ。