元横綱大鵬の孫、東序ノ口18枚目納谷(18=大嶽)が元横綱朝青龍のおい、西同19枚目豊昇龍(18=立浪)を寄り倒しで破った。同学年のライバル対決で、高校、前相撲に続き3戦全勝。立ち合いから左を差し、前に出ながら、左四つで両まわしをつかみ、最後は170キロの体を預けた。泰然自若の取り口で、豊昇龍の激しさをのみ込んだ。

 敗れた豊昇龍はざんばら髪のまま、花道を戻り一目散に支度部屋へ消えた。「くそっ!」と叫び、下がりを投げ捨て、立ちすくみ、座り込んで約5分。怒気を必死で静めた。立ち合いから主導権を握られ、最後は捨て身の下手投げを試みたが、実らなかった。「納谷に勝てば、序ノ口優勝できると…」。叔父の逃した“タイトル”は2勝1敗で厳しくなった。「次は絶対勝つから」と宣言。叔父譲りの闘志で、納谷に、横綱への夢に挑んでいく。