自身初の2場所連続休場明けとなる横綱白鵬も、東前頭筆頭玉鷲を退けた。

 白鵬が余裕の相撲内容で白星発進した。立ち合いは左で張って出たが、動きが止まらない玉鷲に突き返されて四つには組めず。距離を取ったまま土俵際に追い込み、互いにけん制して見合った瞬間、迎え入れるように両手を広げた白鵬。それでも仕掛けてこない相手にしびれを切らしたかのように、自ら突いて押し出した。「とっさに『来い』っていう感じで構えた。(玉鷲は)いったらやばい、と思ったのかな」と余裕の表情を浮かべた。昨年、横綱審議委員会から指摘を受けた張り手が出たが「張り差しから形を作ってね」と馬力のある相手に対しての作戦の1つだった。3場所ぶりの優勝へ「一番一番。まだ始まったばかりですから」と落ち着いた表情。今場所から着用する自身がデザインした、20年東京五輪をテーマにした浴衣を着て、足取り軽く会場を後にした。