元横綱大鵬の孫で、東序二段11枚目の納谷(18=大嶽)が初黒星を喫した。東三段目85枚目の佐藤山(八角)を立ち合いから押し込んだが、脇が甘くなったところで体勢を入れ替えられて寄られ、最後は土俵下までそろって倒れ込んだ。寄り倒しで敗れて5勝1敗。3月春場所の序ノ口デビューから続いていた連勝は「12」で止まった。

 取組後、初黒星についての感想を問われると「ちょっとよく分からない。負けたのは分かるけど…。悔しいような負けじゃない。悔しいような、いい相撲を取れていない」と、ため息交じりに話した。敗因については「脇が甘いのが1番の…。(立ち合いは)分からないけど、いいとは思ったけど…」と、静かに話した。

 勝ち越しを決めた中日、5勝目を挙げた9日目と、白星を挙げても反省しきりで、内容には不満を漏らし続けていた。気持ちも乗っていないことを明かしていた。この日は「だいぶ調子も戻っていた。気持ちとかは変わらないけど(4、5勝目のころは)力が出きらないのがずっとあった」と、心身ともに復調気配を感じていただけに、ショックは大きい様子だった。

 1月初場所の前相撲、3月春場所の序ノ口と、連勝していた、元横綱朝青龍のおいの豊昇龍(立浪)は、先に6連勝を決めていた。序二段優勝とともに、ライバルとの3度目の対決もなくなったが「まだこれから先もある。今回は縁がなかったということで」と、淡々と話した。連勝が止まったが「別に深くは考えていないけど、あと1番あるので、しっかりと立て直したい」と、今場所の残り1番へと切り替えていた。