単独トップの関脇御嶽海(25=出羽海)が初優勝に王手をかけた。大関豪栄道(32=境川)を下して1敗を守り、14日目の前頭13枚目栃煌山(31=春日野)戦に勝てば初優勝が決まる。

 立ち合い豪栄道と当たった後、左からいなして一気に土俵下に送り出した。大歓声を浴びた御嶽海は「うれしいです」と引き締まった表情だった。

 前日12日目には高安に行司軍配差し違えで初黒星を喫したものの「負けるときもあれば、勝つときもある。勝負なんで切り替えた」と、負けを引きずらす流れるような相撲で大関を撃破した。

 初優勝のかかる14日目に向けて気合も十分だった。「自分の相撲を取れば負けないと思うので冷静に取りたい。(優勝の重圧?)ないと言えばウソになるけど一日一日やるだけ。悔いのないよう全力を出し尽くす」とはちきれんばかりの闘志をグッと胸の内に秘めた。

 また、2差で追う前頭13枚目朝乃山(24=高砂)と前頭9枚目豊山(24=時津風)が御嶽海の取組前に敗れた場合、御嶽海の初優勝が決まる。