日本相撲協会は九州場所13日目の23日、元前頭で西幕下9枚目の里山(37=尾上)の現役引退と年寄「佐ノ山」襲名を理事会で承認したことを発表した。

里山はこの日行われた今場所最後の7番相撲に登場。東幕下9枚目の琴鎌谷(21=佐渡ケ嶽)相手に左下手を取り、取られた右上手との投げの打ち合いの末、互いに土俵上に倒れる形となったが、脅威の粘りで残ったのは里山。3連敗からの4連勝で、現役最後の場所で勝ち越しを決めた。

04年春場所で初土俵を踏み、14年間の集大成を見せるかのような粘りの相撲に「自分でもびっくり。負けたと思った。まさか3連敗から4連勝するとは思わなかった。体に染みついたものが出た。体が自然と動いた」と安堵(あんど)の表情。白星で現役生活を終えて「白星はやっぱり気持ちいいね」とほおを緩めた。千秋楽の25日に、引退会見を行う予定。