進退をかける横綱稀勢の里(32=田子ノ浦)が、小結御嶽海(26=出羽海)に押し出され、黒星スタートとなった。

立ち会い左差しを狙ったが、御嶽海に右のまきかえを許すと押し込まれて土俵を割った。

稀勢の里は昨年11月の九州場所で、初日から4連敗(不戦敗を除く)を喫し、途中休場した。場所後に横綱審議委員会(横審)から史上初の「激励」を決議され、初場所の出場と奮起を促されていた。

進退を懸けて臨んだ初日は、取組前まで6勝1敗と合口の良い御嶽海が相手。前日12日には「順調にやれた。しっかりやるだけ」と、万全の状態で初日を迎えられることを強調していた。一昨年3月の春場所で横綱昇進後、初日に勝った2場所はともに2ケタ白星を挙げ、逆に初日で敗れた5場所はすべて途中休場に追い込まれている。今後の流れを左右する大一番だった。

10勝5敗だった昨年秋場所の千秋楽、同九州場所の初日から4日目までと、計5連敗でこの日を迎えていた。負ければ不戦敗を除いて6連敗となり、横綱の歴代2位の連敗記録がかかっていた。