東前頭3枚目千代大龍(30=九重)が、気持ち良く負けた。大関高安と真っ向勝負でぶつかり、押し込みながらも土俵際ではたき込まれて4敗目。それでも「立ち合いは一番良かった。だから、あれ以上の立ち合いはできないです。当たってから、相手の仕切り線まで踏み込めましたし」と晴れやかな表情だった。

毎場所の目標の真っ先に「幕内残留」を挙げる男は、4日目に初日を出したことで残留目安をクリア。「あとは伸び伸びと、自分らしい相撲を取るだけ。あの立ち合いが次、いつできるか。今日は『千代大龍』という相撲が取れました」と、納得の内容に笑顔もあふれた。途中、カメラのフラッシュを浴びると「まぶしいなぁ~、負けた人間は写さないでくださいよ」とおどけるなど、終始穏やかだった。