元横綱大鵬の孫で、東幕下22枚目の納谷(19=大嶽)が、6勝1敗で今場所を終えた。

西幕下15枚目の武将山(藤島)に、立ち合いこそ押し込まれたが、すぐに突き返して危なげなく勝ちきった。「(突きの)高さをしっかり合わせて、慎重に1発ずつ当たるようにいこうと思っていて、それ通りにできた」と、取り口同様に冷静に振り返った。

今場所は、7戦全勝で幕下優勝した貴ノ富士に敗れたものの、あとは完勝という内容が続いた。「星だけでいえば、あと1番だったので、負けるよりは勝った方がいい。でも内容は悪くない。先場所も6勝、今場所も6勝だけど、今場所の方が全然(内容は)いい」と、納得した表情で話した。

先場所までとの違いは「気持ち。前までは『勝てるかな』『負けたらどうしよう』という気持ちだった。でも今場所は『絶対に勝つ』という気持ちだった。そこが違う」と、内面の差だと明かした。続けて「自信がついたのと、いい意味で慣れてきたのかなと思う」と、冷静さも今場所の充実の要因と分析した。

来場所は、新十両昇進の可能性が出てくる、幕下15枚目以内へと番付を上げることが確実な成績を収めた。それでも「貴ノ富士さんとの一番のように、チャンスと思うと抱えてしまうのが課題」と分析。

来場所については「番付のことは、なってみないと分からない。しっかり集中して(勝ち越しの)4番勝って、その次のことは、そこから考えたい」と、どこか風格すら漂わせながら話していた。